ローレライ。

2005年4月10日 映画
インフルエンザに負けて今まで観れずじまいだったんですが、ついに今日、観れました。
いやはや、キャスト豪華ですね。
スキな俳優さんが大勢出演されるということで、もうそれだけで期待感いっぱいだったんですが、ストーリーの方も素晴らしかったです。

大佐から特命を受けて横須賀港を出航する潜水艦イ507。
しかし、大佐の本当の目的は「ローレライ」の米国引渡しと東京に原爆を投下すること。
作戦海域では一部乗組員の裏切りにより、敵艦に捕獲されそうになる。
そんな状況にも負けず、艦長は東京に原爆を投下されないよう、独自に作戦を遂行することを決意する。
誰一人死なせたくないと思いながら、作戦のためには部下たちを死なせる選択をせざるを得なかった艦長の苦悩。
作戦遂行のため、死を選んだ男たち。
そして、利用されるだけの存在から、自らの意思で能力を開放することを選んだ「ローレライ」。
彼らが命を賭したのは、天皇や国のためじゃなく。
国に残してきた子供たちや、救えなかった妻や家族のため。
そして彼らの未来のため。
日本人という誇りを持って生きられる、希望という名の未来のため。

作戦終了後、艦長は叫びます。
「本艦は只今から帰島する!」
敵艦隊に包囲された絶望的な状況の中で、イ507は砲撃を受けながら海中へと潜ってゆきます。
その後のイ507と乗組員たちの行方は知れません。

みんな、生きていて欲しい。
生きて、日本に帰り着いていて欲しい。

そう願わずにはいられない、そんなラストシーンで。

こんなに優しい心を感じられる戦争映画を、私は他に知らない。

原作「終戦のローレライ」も読んでみたくなって、観終わってからすぐ本屋に行ったんですが、残念ながらそこには置いてなかったです。(売り切れ?)
明日は別の本屋で探します。

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